ストリングス





ストリングスで次のようなロングトーンがあったとします。







このロングトーンで抑揚をつけたいといった場合にどうすればいいのでしょうか?

ここまで音の大きさということではベロシティを使っていたのですが、これは最初の発音時の音の大きさであって発音されたあとの音の大きさを変えるということはできないのです。

ではどのようにすればいいのでしょう。
こういった場合にはMainVolumeというパラメータを使います。

実は各MIDIトラックにはMainVolumeという各楽器の音量を調節するパラメータがあります、通常この値は100になっています。このパラメータを操作することで抑揚をつけるということができます。


それでは、入力方法です。まずは、スタッフウインドウのコントロールセクションのType欄の矢印をクリックしてください。いろいろと項目が出てくると思いますが、この中でCtrl Change(0-63)を選択してください。するとさらに横にメニューが表示されそのなかにMain Volumeという項目があるかと思いますので、これを選択します。





この状態でスタッフウインドウのツールバーから鉛筆ボタンを選び次に左下の入力ツールバーからフリーハンドツールを選び、intervalを100と設定してください。
●intervalについて

このintervalという項目ですが、最小変化時間という言い方ができると思います。
上記の設定で100としてもらいましたが、この設定ではどんなに細かく動かしても100クロックごとに値が変化していき、それより小さい時間での変化は無視されます。(これを間引きという言い方をする場合もあります。)

ということであれば、この値を出来るだけ小さくすれば、複雑に変化させることができいいような気がするのですが、データの量が増えてしまうため再生時に遅れ(もたりともいう)が生じてしまう場合があります。

このあたりは、使用されているPCの能力にもよるところではありますので、まずは100ぐらいから始めて、必要に応じて値を変えてみてください。





これで準備完了です。小節数や音符を見ながら音量の動きをグラフを書くようにしてコントロールセクション内をドラッグしてください。これでMain Volumeの情報が書き込まれます。

失敗してしまったり一部分だけ直したい場合は変更したい部分をもう一度書き込むことで新しく書いたMainVolume情報に置き換わります。

ここでは、このような形で抑揚をつけてみました。










ここで紹介したものは、入力のテクニックのほんの一部で、他にも楽器の奏法によってさまざまな入力方法があります。

分かってもらいたいのはMIDIを使っていろんな楽器を入力するときにもやはりその楽器の特性が分かっていないと再現するということが難しいということです。

入力することだけに重点を置くのではなく、いろいろな楽器について知ることで音楽的な表現が広がっていきます。